第三週 新しい命

わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。
(ヨハネによる福音書10章10節)

「精読箇所」 ヨハネによる福音書第3章と、使徒言行録第2章。

今週はキリストによってもたされた新しい命と、聖霊の賜物について学びましよう。

命のことば

第一日

幾世代を通じて、預言者たちはあらかじめ告げました。「いつの日にか、神が聖霊を惜しみなく人々に分け与えられる時が来る。その時、神に立ち帰って聖霊を受ける人々は、全く一変し、新たな命に満ちて新しい人になる」と。

聞きましょう。

【わたしが清い水をお前たちの上に振りかけるとき、お前たちは清められる。私はお前たちを、すべての汚れとすべての偶像から清める。わたしはお前たちに新しい心を与え、お前たちの中に新しい霊を置く。わたしはお前たちの体から石の心を取り除き、肉の心を与える。また、わたしの霊をお前たちの中に置き、わたしの掟に従って歩ませ、わたしの裁きを守り行わせる。お前たちは、わたしが先祖に与えた地に住むようになる。お前たちはわたしの民となりわたしはお前たちの神となる。】
(エゼキエル書36章25~28節)

第二日

世を去る前に、イエスは、ご自分に従う人々に聖霊を送ることを約束なさいました。聖霊があなたのうちにお住みになり、全く刷新された命があなたに与えられる・・・これは、私たち一人一人になされたイエスの約束です。

主は、はっきりと言われました。

【あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。この方は、真理の霊である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいるからである。わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。あなたがたのところに戻って来る。】
(ヨハネによる福音書14章15~18節)

第三日

五旬祭の日、イエスの弟子たちは一堂に集まって祈っていました。その時、イエスが約束なさった聖霊が、一陣の突風のようにかれらの上に吹き荒れ、弟子たちは聖霊に満たされて、その瞬間に一変しました。

その時の模様をルカの記すところに従って再描写してみましょう。

【五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、《霊》が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。】
(使徒言行録2章1~4節)

第四日

あなたは、あの五旬祭の日に弟子たちが体験したと全く同じこと、すなわち《聖霊による洗礼》を体験することができるのです。あなたが以前から熱心なキリスト者であったかどうか、あるいは、やっと最近にキリスト者になったばかりなのかどうかは問題ではありません。あなたが《聖霊による洗礼》を未だ体験していなかったとすれば、その体験しなかったものを、今あなたはしっかりと受け取ることができるのです。

エフェソの町で新しく回心したばかりの弟子たちの上に起こった出来事が、今やあなたの上に起ころうとしているのです。

【人々はこれを聞いて主イエスの名によって洗礼を受けた。パウロが彼らの上に手を置くと、聖霊が降り、その人たちは異言を話したり、預言をしたりした。この人たちは、皆で十二人ほどであった。】
(使徒言行録19章5~7節)

第五日

聖霊が、あなたのうちで自由にのびのびと働かれるようになると、あなた自身、全く以前とは違った霊的生活を体験しはじめることでしょう。つまり、あなたは新しい方法で神と出会うことになるのです。今までもあなたは、頭の中で知識として神を考え、それで神を知ったと考えていたでしょうが、今度は違うのです。あなたは、はじめて、文字通りに神との出会いを体験し、今までのあなたは、決して本当には神を知ってはいなかったのだということを悟るのです。その刷新された命は、あなたのうちでぐんぐんと成長していって、ついにあなたは霊的に新しく生まれ変わった人となるのです。

その刷新された霊の実りを、パウロは次のように証ししています。

【霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です。】
(ガラテヤの信徒への手紙5章22~23節)

第六日

あなたのうちなる聖霊への信仰が強くなるにつれて、あなたは聖霊があなたのうちにあって、全く新しい方法・・・つまりあなたが他人に喜んで奉仕したくなるような方法で、働きかけてくださることを体験しはじめるでしょう。それは、聖霊があなたに霊的な賜物、霊能(カリスマ)を授けてくださるということなのです。その賜物こそ、聖霊のみわざを行う力を、あなたに与える力の源泉です。

パウロは言っています。

【賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ霊です。務めにはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ主です。働きにはいろいろありますが、すべての場合にすべてのことをなさるのは同じ神です。一人一人に《霊》の働きが現れるのは、全体の益となるためです。ある人には《霊》によって知恵の言葉、ある人には同じ《霊》によって知識の言葉が与えられ、ある人にはその同じ《霊》によって信仰、ある人にはこの唯一の《霊》によって病気をいやす力、ある人には奇跡を行う力、ある人には預言する力、ある人には霊を見分ける力、ある人には種々の異言を語る力、ある人には異言を解釈する力が与えられています。これらすべてのことは、同じ唯一の《霊》の働きであって、《霊》は望むままに、それを一人一人に分け与えてくださるのです。」
(コリントの信徒への手紙一 12章4~11節)

第七日

神が聖霊をお与えになるのは、私たちが、キリストのからだ(すなわち教会・キリストにおける共同体)にしっかりと結びつけられるためです。

刷新された霊的生活のおかげで、私たちキリスト者の間の兄弟的一致は、ますます緊密なものとなり、私たちの集いを、真に聖霊に活かされた共同体として体験するようになるでしょう。

神のみことばは、こう教えています。

【あなたがたはもはや、外国人でも寄留者でもなく、聖なる民に属する者、神の家族であり、使徒や預言者という土台の上に建てられています。そのかなめ石はキリスト・イエス御自身であり、キリストにおいて、この建物全体は組み合わされて成長し、主における聖なる神殿となります。キリストにおいて、あなたがたも共に建てられ、霊の働きによって神の住まいとなるのです。】
(エフェソの信徒への手紙2章19~22節)