はじめに

【渇いている者には、命の水の泉から価なしに飲ませよう。】
(ヨハネの黙示録21章6節)

これは、あなたに・・・人生というものには何かもっと別なものがあるはずだと探し求めるあなたに与えられた神の約束です。

この約束は、あなたに・・・何としても満たされない命の渇きを訴えるあなたになされたのです。

この約束は、あなたに・・・何ものにも比べられない清涼な水のあることを耳にしたあなたになされたのです。

この約束は、あなたに・・・人生の重荷に圧しつぶされて、そのどん底から立ち上がりたいともがくあなたになされたのです。

この約束は、あなたに・・・世の成功者とあおがれてはいても、この世のものではどうしても満足できないあなたになされたのです。

この約束は、あなたに・・・恐れと不安におびえつつ、かたくなに自我を閉ざしているあなたになされたのです。

この約束は、あなたに・・・熱意と感動に促されて、人間の能力の限界に、敢えて挑もうと志すあなたになされたのです。

これは、生きとし生けるすべての人に与えられた約束です。この約束をされたのは、あなたを無から創られた方、あなたの神ご自身なのです。

恐らくあなたは、いつか神のことを耳にして、何かもっと深いものがあるのでは・・・と思いめぐらしておられるかもしれません。あるいは、ただおぼろげに神のことを聞かされて、何とかして本当に、神を見出したいと望んでおられるかもしれません。

今、神はあなたに語りかけておられます。今、神はあなたに一つの約束を示し、無償の賜物として、新しい命を与えようと申し出られているのです。ちょうど神が、あなたを無償で無から創られたように、今、神はその賜物を、無償であなたに提供されるのです。でも、一体なぜそんな?・・・と問われるなら、答えは一つしかありません。それは神が、あなたをこよなく愛しておられるからです。

渇いている者は来るがよい。命の水が欲しい者は、価なしに飲むがよい。
(ヨハネの黙示録22章17節)

セミナー受講にあたって

神は、私たちと個人的な関係を持ちたい、そして私たちに新しい命を与えたいと望んでおられることを私たちは知っています。なぜなら、神はそのように語っておられるからです。神は私たちに多くの約束をしてくださいました。また私たちは、その約束を信じることができます。なぜなら、神は天においても地においても全能であり、嘘をおつきになりません。神は、ご自分でおっしゃったこと、約束なさったことは必ず実行なさいます。しかしそれらを私たちに押しつけることはなさいません。ですから、私たちのほうから求めねばなりません。神のことばを信じ、神が与えたいと望まれるものを私たちは切望しなければなりません。

『神との誓約』

神とともに生きる新しい命は、無償の賜物です。それは、私たちが自分の力で得たり、自分がふさわしいから得られたりするものではないのです。ただ私たちがそれを頂くためには、神のみ前に進み出て、神に手を差し出す、これだけでいいのです。私たちは既に神が差し出してくださっている誓約に、私たちも誓約するのです。

まず ① 私たちは神のほうに向き直り、立ち帰る。② 神のことばに耳を傾ける。③ 他の兄弟姉妹があなたを助けるのを受け入れる。という簡単な誓約です。

多分あなたは、既に神を知っており、神の愛を体験しておられるかもしれません。あるいは、あなたは神との交わりを一層深めたいと望み、聖霊に満たされた霊的生活を求めておられるかもしれません。いずれにせよ、あなたが神との誓約を求め、神があなたに指し示された賜物を受けたいと決意されるなら、あなたからの具体的な誓約を忠実に行うことを約束しましよう。

  • 毎週欠かさずに聖霊セミナーに出席する。
  • 毎日少なくとも十五分間を、本書の「命のことば」について黙想すること。(その十五分は気を散らしたものでなく、充実した時間であること)
  • 毎週、セミナーでの「祈りの集い」に参加すること。あなたが聖霊によって刷新された命を体験するための強力な助けとなるからです。
  • 毎週セミナーに出席して、あなたが霊的にどれほど進歩成長したかを分かち合い、またあなたの進歩を妨げている困難を他の兄弟姉妹たちと担いあってもらうこと。

さて、神との誓約を結ぶ決意をしたなら、次に掲げる祈り(一つのひな型です)を唱えてください。

天の御父、あなたが約束してくださいましたように、あなたとの新しい親子の縁に結ばれることを切望します。もっとあなたに緊密に結ばれるよう、私の命を変え、力強く生きる力をお与えください。そのために、私は聖霊セミナーに毎週欠かさず出席することを約束します。そして毎日少なくとも十五分間、あなたの前にひとり静まります。また毎週、共同体の一員として、兄弟姉妹たちとともに祈り、私の霊的進歩と困難とをともに分かち合うことを約束します。

『もし誓約が守られなかったら・・・』

神がどれほどあなたを愛しておられるかを思い出してください。神は、あなたが望む以上に、あなたとともにいたいと神ご白身が望んでおられます。神は律法主義者ではありません。もし、何かの事情で誓約を守れなくなった時は、神は私たちに厳格に対する方ではないことを思い出しましょう。約束が守れなかった時は、ただ神に赦しを求めましょう。神は私たちを愛してくださっています。神と私たちの間に障壁など無いのです。とは言っても、私たちは一旦結んだ誓約は、万難を排し守るよう努力せねばなりません。この誓約が、神の愛に一切を託して、新しい神との縁組みを結ぶただ一つの道なのです。

【混沌の中にわたしを求めよ、と言ったことはない。】
(イザヤ書45章19節)

はじめに

この小冊子はあなたのための案内書です。あなたが聖霊セミナーを通じて自分の道を見出し、神があなたに与えようとしておられるすべての賜物を受け取れるようにと、あなたを助け、手引きしてくれる案内書です。

神は他の人たちを通して私たちに語りかけ、助けてくださいます。ですから、もしもあなたが、聖霊による命の刷新を求めておられるなら、セミナーに欠かさず出席することを決心し、そのように努力してください。なぜなら、このセミナーの全期間を通じて、兄弟姉妹たちの援助と支えとをあなたは期待することができるからです。神は、私たちが一人でいる時も、もちろん私たちに語りかけてくださいますし、沢山の恵みを与えてくださいます。しかしそのためには、神とともに、いくばくかの時間を過ごすことが必要です。これから続く七週間の間、あなたはしばしば神とともに過ごす静かな時間を持つように心がけてください。そうすれば、あなたは、その時間を通じて、神があなたに新しい命を与えようとしておられることに気付くことでしょう。

祈りについて

祈りは、一言で言えば、神のみ前に身を置くということです。祈りはいろいろな形をとることがあります。神ご自身に心をとどめて献げる賛美と礼拝・・・神が私たちになされた数々の恵みを思っては、おのずから湧きおこる感謝の祈り・・・私たちのため、また兄弟姉妹のめに神の恵みを求める懇願の祈り、また、神のみ声に静かに聞き入る念祷など・・・。つまり祈りは、神の中に思いをひそめて、静かに安らぐことなのです。

祈りはあなたの中で進歩していきます。最初のうちの祈り慣れない間は、祈りの進歩はあまり目立たないかもしれません。しかし、あなたが神を深く知るようになり、神の愛を体験するにつれて、祈りたいという気持ちがおのずから湧き起こるようになります。さらに聖霊による洗礼を受けた後では、もっと自由にのびのびと祈ることができるようになるでしょう。神は、あなたの祈りを待ち望んでおられます。なぜなら、神はあなたを愛して、あなたが常に神のそば近くにいることを望んでおられるからです。

この小冊子に引用される毎日の聖句があなたの祈りを助けてくれるでしょう。その聖句の一つ一つは、聖書を通して神ご自身が語られる命のことばだからです。そして神は、今、それを・・・そのみことばをあなたに向けて言われるのです。セミナーの七週間の一日一日に挿入されているや句は、その週のセミナーで取り扱われる問題の感動を、静かな余韻の中でもっと深く味わうようにという目的で選ばれたものです。祈りの時間の他に、毎日一定の時間を決めて、その聖句をよく黙想してください。そうすれば、それらの聖句を通して語りかけられる神のみ声があなたの心の奥底にはっきりと聞こえてくることでしょう。

「精読箇所」

真の英知と理解とは神からの賜物です。つまり、神ご自身があなたに真理を伝えたいと望んでおられるのです。もしもあなたが、神に教えていただきたいと願いながら、聖書を熟読し、また黙想するなら、神は必ずあなたに深い意味を悟らせてくださるに違いありません。

セミナーの各週間に、聖書から二つの章が指定されています。ヨハネによる福音書の一つの章と、使徒言行録もしくは使徒パウロの書簡の中の一つの章から成っています。その週の間にそれを熟読し玩味してください。もしも時間がゆるすなら、引き続く七週間のうちに、ヨハネによる福音書の全書と使徒言行録の全書とを通読されるようにおすすめします。

命のことば

【わたしたちは、絶えずあなたがたのために祈り、願っています。どうか、《霊》によるあらゆる知恵と理解によって、神の御心を十分悟り、すべての点で主に喜ばれるように主に従って歩み、あらゆる善い業を行って実を結び、神をますます深く知るように。そして、神の栄光の力に従い、あらゆる力によって強められ、どんなことも根気強く耐え忍ぶように。喜びをもって、光の中にある聖なる者たちの相続分に、あなたがたがあずかれるようにしてくださった御父に感謝するように。】
(コロサイの信徒への手紙1章9~12節)